
「公文のプリントだけ売っていないかな?」
「公文教室に通わせるのは月謝がもったいない!」
このように「どうしても公文のプリントだけが欲しい!」という一定の需要が存在します。メルカリやYahooオークションで「公文プリント」と検索すれば、多数出品されていることがわかります。
状態にもよりますが、新品であれば1レベル(200枚)が4,000円程度、中古で採点済みのものであれば2,000円程度が相場のようです。
しかし、ほとんどの出品物には答えが付属していないため、自習教材としては向いていません。また、中古の採点済みのものを購入した場合でも、書き込みがあるため実用性に欠け、新品も一緒に購入する必要が出てきます。結局、1レベルに7,000円近く払うことになり、公文教室の月謝と大差がなくなってしまうのです。
どうしても公文の教材だけ欲しいという方は、市販の「くもんの小学ドリル」を買うのが一番です!書店やAmazonなどでも簡単に手に入り、1冊たった748円(税込)で発売されていることは意外と知られておりません。本日は元教育業界の筆者が、公文のプリントについて解説いたします。
公文の月謝を節約したいなら「くもんの小学ドリル」を670円で買おう!
実は「くもん出版」という公文のグループ会社から、「くもんの小学ドリル」というシリーズが発売されており、算数、国語、英語の教材が小学校準備編から小学6年生まで発売されております。
このドリルは、公文のプリントと同じノウハウで作られており、反復練習を重視した構成になっています。問題の並びやレベル設計も、公文プリントと同様の仕組みになっています。もちろん、Amazonでも気軽に購入可能です。
ページ数は1冊あたりおよそ学年で裏表で100ページ(裏表)程度ですから、公文でいうところ1レベル(200枚)相当の問題数があります。もちろん教材ですから、「答え」ページもついており、家庭での丸つけにも困りません。
ただし実際の公文プリントと比べると、問題数はかなり少なめな印象です。それでも価格は税込748円ですから、ネットオークションでプリントを購入するよりも大変リーズナブルで、コストを抑えたい方には非常におすすめです。
公文のプリントは教室では販売してない!メルカリやYahooオークションで手に入れよう!
公文のプリントだけを手に入れようと思っても、公文教室ではプリントは販売していません。また本部でも教材は厳重に管理されており、
「教室で余ったものを売ってもらえませんか?」
とお願いしても、販売には一切応じてくれません。つまり、正式なルートでは、プリントだけを入手する方法はないのです。
そのため、どうしても公文のプリントを入手したい場合は、メルカリやYahooオークションなどのネットオークションを利用するのが唯一の方法になります。
ネットオークションの公文の相場
ネットオークションではプリントは新品が高く、中古が安くなります。
①新品のプリント(1レベル=200枚程度):4,000円~5,000円
②中古のプリント(添削済み):1,000円~2,000円
プリントの状態によっては、もっと安く購入できるケースもあります。ただし、ネットオークションで購入した場合は、「答え」が付いていないことがほとんどです。また、公文教室のように採点をしてくれる人もいません。そのため、誰が採点をするのか?どうやって学習を管理するのか?という点もあらかじめ考えておく必要があります。
ネットで買った公文教材の採点はどうすれば良いのか?
ネットで手に入れた公文のプリント教材をいざ使おうとしても、「採点はどうすればいいの?」と悩む方も多いと思います。採点方法としては、主に下記の2つがあります。
①親が採点する
②「新品」と「採点済み」の中古のプリントを両方買う
親が採点する場合は、「時間に余裕がある」「子どもと一緒に取り組みたい!」という親御さん向けの方法です。ただし、親自身が答えに自信を持てないと難しいというデメリットもあります。特に難しい単元になってくると、親がミスをしてしまう可能性もありますから、慎重に判断する必要があります。
中古のプリントを買った場合は、前に使用していた子どもの書き込みや×印が残っているため答えがなんとなくわかるケースもあります。
しかし、
「×になっている問題の正しい答えがわからない!」
「前の子の字が汚くて読めない」
というトラブルもよくあります。さらに、「新品」と「中古」の両方を揃えると、結局は公文の月謝7,700円近い費用がかかるので、わざわざネットで買う意味がありません。
英語の場合はプリントの他にEーペンシルを買わなくてはいけません!
また、公文の英語教材を利用する場合は「E-ペンシル」という、リスニング機器が必要です。これは、プリントに印刷されたコードにペンの先を当てると、その英文の正しい英語の発音が流れるという仕組みの端末です。このE-ペンシルも公文教室に正式に入会しないと購入できません。そのため、プリントと同様にメルカリやYahooオークションなどで手に入れる必要があります。
E-ペンシルのネット上での相場は2,000円~3,000円程度です。
英語のプリント教材とセットで出品されていることもあるので、価格や状態をよく確認しながら選ぶとよいでしょう。
公文のプリントだけ購入しても節約にはならない!
月謝の7,700円分を節約するために、ネットで公文のプリントだけを購入しても実は節約にはなりません。先ほども申した通り、公文のプリントの「答え」は公文教室の先生しか持っていないので、マーケットには基本的に出回りません。つまり、正しい答え合わせができないのです。
仮に「採点済み」のプリントを購入したとしても、それはあくまで別の子が書いたものが残っているだけで、正しい答えを確認できるわけではありません。さらに、「新品」と「採点済み」の両方を買おうとすると、結局は月謝と同じくらいの費用になってしまいます。これでは本末転倒です。
◆ネットで買った公文プリントのデメリットまとめ
✔先生がいないので、わからないところを質問できない
✔正確な答え合わせができない
✔宿題の提出や教室に行くまでの期日がないから、学習が続きにくい
✔消しゴムの跡が残っていて、が汚れていることもある
✔間違えたまま、先に進んでしまう可能性がある
そもそも、公文のプリントを購入する目的は、子どもの学力を伸ばすためです。にもかかわらず、誤った知識を覚えてしまっては全く意味がありません。
公文教室を辞めて、その後プリントだけ購入することも意味がない
お母さん「公文を通わせているけど月謝が高い!プリントだけ購入できないかしら?」と考える方も多いと思います。
実際、現在お子さんを公文に通わせている方の中にも、プリントだけ手に入れて学習させたいというニーズはあるようです。
しかし、公文という学習法は、プリントとノルマ(公文の人はノルマとは言いませんが)がセットになって初めて成り立つものです。宿題には提出期限があり、満点を取ると、先生や親に褒められるから、子どもは一生懸命にプリントに取り組むのです。
ですから、教室に通っていた子にプリントだけ与えても、学習習慣が崩れてしまうことが多いです。子どもも意外と敏感なので、「公文のお金が払えないのかな?」「勉強はそんなに重要ではないのかな?」などと感じさせてしまうこともあります。
公文のプリントの置き場所に困る!だからメルカリで売る人がいる!
公文のプリントはA4の半分の大きさのA5というサイズで、それほど大きくはありません。
しかし、溜まってくると段ボールいっぱいになりますから、収納に困るというのが実情です。
お母さん「採点済みのプリントは、子どもが達成感を感じるから溜まったプリントも役に立っている!」
と考える親御さんもいますが、子どもがいる家庭では、おもちゃから勉強机、衣服など…とにかく物が増えていきます。そのため、公文のプリントも置き場所も確保しづらくなるのです。こうした事情から、採点済みのプリントであっても、メルカリやYahooオークションで売る人がいるのです。
公文プリントは教室だから効果が出る!月謝が負担なら、まずは学校の勉強をしっかりやろう!
公文プリントは、反復練習による計算トレーニングが特徴です。効果をしっかり出すためには、以下のようなプロセスが欠かせません。
◆公文の効果を引き出すための4ステップ
①公文プリントでの反復練習
②間違いの把握
③間違いを理解して解き直す
④宿題形式での“やらなければいけない”仕組み
この①~④がそろって初めて、“公文式”の学習効果が得られるのです。公文はやはり教室や宿題がセットでの教材です。冒頭でも紹介した「くもんの小学ドリル」など、市販の教材を使う方法もありますが、正直なところ、ドリルだけ与えて黙々とこなせる子はあまり多くありません。しかもドリルやプリントをやらせるだけなら、公文である必要もないわけです。
もし、公文の月謝を払うのが厳しい場合は、まずは学校の勉強をしっかりやらせるようにしましょう。例えば学校の宿題などを隙間時間にこなす習慣をつけたり、やらせる工夫をしてみたり、「学校の算数はどんなことやっているの?ママにも教えて」と子どもに教えさせることで、理解がさらに深まるという効果もあります。
公文のプリントだけ購入して「公文の代わり」にしようとするよりも、まずは学校の学習を土台にすることが、教育効果を高める近道です!